地球環境を守るためには、限られた資源を積極的に有効利用していくことが必要です。そこでプラスチックや紙を、資源としてリサイクルする試みが行われています。しかし、世の中には資源にできないものも数多くあります。そういったものを、リサイクルできるものの中に不適切に混ぜれば分別するために手間と費用がかかります。そのような無駄なことしないように、一人ひとりがリサイクル できない ものは何かを学ぶ必要があります。

具体的に例を挙げて紹介していきましょう。まず、子どもが遊ぶおもちゃがあります。子どもが成長したり、散々遊んで壊れたりして処分しなければいけないとき、資源ごみではなく燃えないごみで出されます。その理由は、まず第一にプラスチックが材料と言っても、部品ごとに種類が異なっていることがよくあるからです。プラスチックを再生 資源として使うためには、同じ種類のプラスチックでまとめなければいけません。でも細かい部品を分解して仕分けをするのは困難です。加えて、一部に金属の部品が使われていて取り外しができないものもあります。電池で動くものだと、内部に組み込まれた基盤のために、おもちゃを再生 資源にできなくなります。
他にリサイクル できない ものと言えば、衣類です。衣類は古着で再利用はできますが、汚れたり劣化が進み使えなくなって処分するときに資源として再生させることは難しいです。その理由は、衣類は需要が少なく再生 資源にしてくれる受け入れ企業が少ないこと、綿や絹といった天然素材だけでなく化学繊維も混ざっていることです。今は海外から安い衣類が大量に輸入され、使い捨てが当たり前になっているので、再生 資源として有効利用しようという流れになりにくいです。

紙は再生しやすい資源と思われていますが、使い捨ての紙おむつは違います。紙おむつには、おしっこなどを吸収するために紙とは違う吸収性ポリマーが使われているので、資源としては利用できません。加えて、使用済みの使い捨て紙おむつだと、汚物が付着している状態です。そのようなものを再生紙の原料に使うのは衛生的にも問題があります。
商品を入れたり、ゴミを捨てるときに使うビニール袋もリサイクル できない ものです。ビニール袋が再生資源にならない理由は、材料にあります。一般的にビニール袋として使われるものはポリエチレンやポリプロピレンでできた袋です。プラスチック製製品ではありますが、再生 資源の対象ではなく燃えるゴミで回収されます。