限られた資源を有効活用しつつ社会を動かしていくためには、3つの「R」が重要とされています。ひとつはリユースで、不用品を捨てるのではなく再使用することを意味します。そしてリサイクルは、不用品の中にある再活用できる資源を、新しい製品の材料にすることです。リデュースは、ゴミを削減するために無駄な買い物をせず、買ったものは長く使うことです。
リサイクルは、ペットボトル・家電などで使われる言葉ですから、認知度が高く実践されることも多いです。しかし、リサイクルだけでは、ゴミの排出量をそれほど削減できません。3つの「R」をすべて実践できなければ、大量のゴミが排出され続ければ、貴重な資源が無駄に処分されることになります。ということで3つの「R」を構成するリデュースとリユースの大切さを知るために、具体的な事例とメリットについて紹介していきます。
リユースは、実はリサイクルと混同されている事が多いので、気が付かないうちにやっていることも多いです。例えば、中古品を販売するお店で家具・家電・古着を購入するというのは、間違いなくリユースです。リサイクルの場合は、不用品を元の形を留めないくらいに砕いたり解体したりして資源を取り出すのですが、リユースは不用品をそのまま生かして引き続き使うので明らかに違います。例えば中古の家具を買った人は、多くがそれを燃料とか新しい家具の材料にするわけではなく、そのまま使うことが目的です。持ち主を変えて一つのものが長く使われるようになれば、ゴミとして処分されるまでの期間が延びるということです。そういう物が増えたならば、社会全体でゴミの排出量を大きく削減できるというメリットがあります。
続いてリデュースですが、具体的な事例でいえば近年になって法律が施行されたレジ袋の有料化があてはまります。レジ袋は、以前ならばただで貰えたものですから、何も考えずに捨てられ環境を汚していました。しかし、有料になったことで無駄な出費をしたくないという人は、買い物をしたときにお店でレジ袋をもらわずにエコバッグに入れたり、手持ちのかばんやバックにそのまま入れるようになりました。その結果、社会に出回るレジ袋の量は大幅に減り、ゴミとして捨てられることも少なくなっています。他にも、生ゴミを堆肥にして家庭菜園に利用するといったことも、立派なリデュースです。リデュースを実践すれば、資源がゴミとして捨てられ無駄になることを防げるし、埋め立てたり燃やしたりするときにかかるコストを減らせるなどのメリットが期待できます。