再生可能エネルギーを活用することで、二酸化炭素の発生を抑制しようという動きが出ています。再生可能なエネルギーとは、石油や天然ガスのような化石燃料を用いるのではなく、太陽光や風力などの自然エネルギーのことを表します。化石燃料の量は限られていますが、自然エネルギーは限りがないので、今後は自然エネルギーを活用する社会を目指していくのが現在の潮流です。
資源のリサイクルも、このような時代の流れにマッチすると言えるでしょう。捨ててしまえばまた新たに調達する必要がありますが、リサイクルをするのであればその必要がありませんし、二酸化炭素の排出量は生産するのに比べて少なくなるので、地球温暖化対策にもなります。これは再生可能エネルギーを用いるのとは異なりますが、省エネになるので、方法が異なっても二酸化炭素の発生を抑制するという目的は同じです。
瓶は日常生活で広く使われており、飲料や薬品などを入れるために活用されていますが、瓶のリサイクルも日本では比較的前から行われています。リサイクルの種類としては、そのまま瓶として再利用するのがまず挙げられます。ビール瓶はこれに該当し、共同で同じ瓶を利用しているビールメーカーもあるなど、日本でも前から取り組まれているものです。
瓶をカレットと呼ばれるガラス屑にして、そこから新しい分を再生産する方法もあります。これも、1から作るのに比べて少ない資源で瓶を作ることができるので活用されています。この方法では、ワンウェイタイプの瓶や、リターナブルでも使用に耐えられなくなったものを活用するのが特徴です。割合としては、再生カレットが約70%、新しく使う原料が30%の割合となるので、その差は一目瞭然です。
さらに、カレットに加工された後は瓶としてだけでなく、ガラス繊維や発泡剤、ガラス工芸品の原料や土木材料などにも用いられます。このように、思っている以上に瓶は再利用されているので、ごみを出す時にガラスをきちんと資源として出すことは重要です。
課題としては、コスト的にはリサイクルをするよりもヴァージン原料を用いた方が安く抑えられるということが挙げられます。コストがかかることえ取り組みが進まないとなれば、省エネ化が実現できなくなるので、今後はヴァージン原料を用いるよりも安く活用できる方法を考えていくべきでしょう。そうすれば、製造するメーカーの方も積極的にこの方策を用いるようになっていきます。